highspeed touring
「カスタム」見出しへ
トップページへ

慣らし終了後のTMAXとその後のカスタマイズ(3) Dec 2001

ステンレス製のハンドルに交換

最近の大型スクーターカスタムブームの傾向としてハンドルのパイプを見せるようにするというのがあります。実はこの改造には長い歴史があります。直接スクーターとは関係ないのですが、バイク文化にかかわる話なので、ちょっと紹介します。まず、元来オートバイのハンドルはパイプハンドルでした。最初は構造上の理由だったのですが、そのうち技術が進歩してアルミ製のセパレートハンドルが市販車にも採用されるようになります。このセパレートハンドル(いわゆる「セパハン」ってやつです)にも歴史がありまして、このセパハンはレーシングマシンのハンドルの位置を下げるために作られたものであるため、要するに「レーサーみたいで格好いい」ものだったのですが、危ないからという訳のわからない理由で運輸省が認可しなかったために長い間市販車には搭載されませんでした。そんな時代に初めてアルミ製でかつセパレートタイプのハンドルを採用して登場したのが、CB750Fでした。このバイクは他にも多くの理由(書き始めるときりがないので割愛します)があって爆発的にヒットし、バイク史上に残る名車の一台としてバイクファンの記憶に残ることになります。それ以降、アルミ製のセパハンは多くのバイク、それも高級で、高性能なスーパーバイク達には不可欠の装備となりました。

ところが、流行は繰り返すといいますか、バイク乗りは天邪鬼といいますか、突然パイプハンドルが再流行し始めます。きっかけとなったのは硬派のバイク乗りの間で人気となった「キリン」という題名のバイク漫画でした。劇中で登場するGPZ900R(いわゆる「ニンジャ」ですね)がパイプハンドルを装着していたのです。実はアルミ製のセパハンが標準装備のバイクをパイプハンドルにするのは大変面倒で、トップブリッジという部品を専用の物に交換するなど、大掛かりな改造となるのですが、ともかく流行し、パーツメーカーもこぞってわざわざ時代に逆行するような「スーパーバイクの○○をパイプハンドルにするためのキット」を用意するに至ります。

そこで、ようやくスクーターの話に戻るのですが、スクーターを流行らせたのは若者なわけですので(なぜ若者がスクーターを流行らせたのかという点についても実に面白い歴史があるのですが、書くと長くなるので別の機会にします)、当然悪っぽい感じを好むのですが、もともとスクーターのハンドルはパイプハンドルにカバーがかかっているだけですので、比較的簡単に「パイプハンドル化」ができる訳です。という訳でノーマルの段階でコストをかけてカバードになっているハンドルをパイプハンドルにする(といより、スクーターの場合はカバーをとるだけとも言えますが)ためのキットをメーカーが用意するという一件意味不明なことが起きている訳です。

最近ではあまりにその手の改造をする若者が増えてきたのでスズキがスカイウェイブというスクーターで初めからパイプハンドルでショートスクリーンを装着したものを発表するにいたりました。バイクのカスタムは個性の表現の場でもあるのですが、これでは本末転倒であります。

僕の場合は、上記のような歴史と、ヤマハ側の「水上バイクのようなハンドルカバーにしました」というのが気に入らなかったのが理由です。僕はバイクが好きで乗っているので「水上バイク気分を味わう」必要はありません。あとは、ただでさえスクーターはメカが見えないので、パイプハンドルとその周りの配線具合がバイクっぽくてよいのであります。ステンレス製のハンドルが7800円で、ハンドルポストのカバーはなんと19800円!もしたのですが、TMAX用の部品は作っているメーカーが少なく、泣きながら払いました。結果は上々、雰囲気も良く大変気に入っています。

写真(上)は、パイプハンドルになってバイクらしく精悍になったフロント周り。ミラー幅の狭さもわかります。

写真(下)は、これが19800円もしたステアリングカバー。さすがに格好もクォリティーも上々。




SORRY THIS PAGE IS IN JAPANESE ONLY